長尾公仁税理士事務所

相続した不動産の評価を税理士に依頼するメリット

相続した不動産の評価を税理士に依頼するメリット

カテゴリ:記事コンテンツ

不動産を相続すると、相続税の計算に必要な「評価額」を知る必要があります。
評価額を間違えると、税金を多く払ったり、過小申告とみなされて後から追徴課税を受ける可能性があります。
そこで重要なのが、税理士などの専門家に相談することです。
今回は、相続した不動産の評価を税理士に依頼するメリットを解説します。

不動産評価の基本とは

不動産を相続する際は、該当する不動産の価値を把握する必要があります。

不動産の評価方法

不動産の評価には、国税庁が定める「財産評価基本通達」に基づいた方法が使われます。
相続税の計算に使う場合、主に以下のような評価方法があります。

  • 路線価方式
  • 倍率方式

路線価方式は、土地が面している道路ごとに定められた「路線価」で評価する方法です。
都市部など、道路に価格が設定されている地域で主に使われます。
一方で倍率方式は、固定資産税評価額に一定の「倍率」をかけて評価額を算出する方法です。
路線価が設定されていない地域(地方部など)で使われます。

評価が難しいケース

以下のような不動産は評価が難しく、専門知識が求められます。

  • 私道や袋地などの特殊な形状の土地
  • 借地権や底地など権利関係が複雑な土地
  • 空き家や老朽化した建物
  • 市街化調整区域などの特殊な区域の土地

上記のようなケースでは、評価方法を誤ると課税額に大きな差が生じる可能性があります。

税理士に依頼する5つのメリット

税理士に不動産の評価を依頼することには、主に以下のようなメリットがあります。

  • 相続税を最適化できる
  • 相続税申告まで一括で任せられる
  • 税務調査への備えができる
  • 節税のアドバイスが受けられる
  • 不動産以外の財産とのバランスが取れる

それぞれ確認していきましょう。

相続税を最適化できる

税理士は評価のルールを熟知しており、適切な評価を行います。
その結果、「本来よりも高く評価して税金を多く払う」といった無駄を避けられます。
特に、不動産の評価は少しの違いで相続税額に大きな差が出る場合も珍しくありません。
たとえば「小規模宅地等の特例」は、適用条件を正しく理解しないと、適用できるのに見落としてしまうこともあります。
税理士に依頼すれば、以下のようなポイントを的確に判断してくれます

  • 評価減の特例を適用できるかどうか
  • 周囲の相場や条件に応じた減額ができるかどうか
  • 認められる減額要素を的確に反映できるかどうか

結果的に、相続税の負担を最小限に抑えやすくなります。

相続税申告まで一括で任せられる

相続税の手続きは煩雑で、相続開始から10か月以内に完了させる必要があります。
不動産の評価に加え、相続財産全体をまとめ、申告書を作成して税務署に提出しなければなりません。
税理士に依頼すれば、以下のような業務を一括して任せられます。

  • 不動産の評価および書類作成
  • 相続人全員の確認と財産調査
  • 相続税申告書の作成・提出
  • 納税方法のアドバイス

結果として、手続きにかかる手間を大きく削減できます。

税務調査への備えができる

相続税の申告後、税務署が内容をチェックし、不自然な点があれば「税務調査」が入るケースがあります。
申告内容に誤りや根拠のあいまいな評価があると、過少申告加算税などのペナルティが発生する可能性も否定できません。
税理士が関与していれば、評価に必要な書類や計算根拠がきちんとそろっています。
税理士は、税務調査に関する経験が豊富なため、実際に調査が行われた場合の対応もスムーズです。
本人の精神的な負担も軽くなります。

節税のアドバイスが受けられる

税理士に依頼すれば、不動産評価にとどまらず、相続全体を通じた節税対策のアドバイスを受けられます。
不動産は、分割の方法によって税額が大きく変わる場合もあります。
「どの財産を誰に相続させるのが有利か」「現物をそのまま分けるのか、売却して分けるのか」など、さまざまな相談に乗ってもらえるのも、税理士に依頼する利点です。
さらに、将来の二次相続(配偶者が亡くなったあとの相続)までを見据えた、財産配分のアドバイスも受けられます。

不動産以外の財産とのバランスが取れる

相続財産は不動産だけでなく、預貯金や株式、生命保険、借金など多種多様です。
相続財産をばらばらに考えると、相続税額が高くなったり、特定の相続人にだけ負担が偏ったりする可能性があります。
税理士は、バランスよく財産を評価・分配し、全体として最も有利になる方法を提案してくれます。

税理士選びのポイント

税理士なら誰でもよいというわけではありません。
不動産評価や相続税申告の実績がある税理士を選ぶのが重要です。

経験・実績

相続税に強い税理士法人は、以下のような特徴があります。

  • 相続税申告の年間件数が多い
  • 不動産の取り扱い経験が豊富

特に不動産評価の実績は、節税効果や税務調査対応のクオリティにも直結します。

相談しやすいかどうか

専門用語を多用せず、わかりやすく説明してくれるかどうかも大切なポイントです。
さらに親身になって相談に乗ってくれたり、レスポンスが速かったりする場合は、良い税理士である可能性が高いといえます。

料金体系が明確か

料金体系が明確であるかどうかも確認してください。
相場と比べて低い場合は、さまざまなオプションなどが発生する場合もあるため、見た目の価格だけで決めないのが重要です。

まとめ

今回は、相続した不動産の評価を税理士に依頼するメリットを解説しました。
不動産の評価は、相続税額に大きく関わるため、適切な評価が欠かせません。
税理士に依頼すれば、節税効果や手続きの効率化、税務調査への備えなど多くのメリットが得られます。
相続が発生した際は、早めに税理士に相談することで、円滑な相続が実現しやすくなります。